1年があっという間に終わってしまう…と思ってしまうのも、店頭に並ぶ商品が、季節やイベントを先取りしているからかもしれませんね。12月に入った途端、ホノルルでもクリスマス商品と並んで、お正月用品が同時に売られています。このお正月用品については、日系のお店に関わらず、コストコや、ホールフーズといったアメリカ発祥のお店でも大量に門松が売られている様子を見ると、ハワイに住む人々の年末年始の過ごし方に、日本の文化が強く影響しているのが分かります。
爆音が空にも街にも鳴り響く!多民族社会ならではの、ハワイの「賑やかな」大晦日
2022.12.17ハワイの大晦日と言えば、花火とシャンパンと…
ハワイの大晦日は、クリスマス同様に家族で過ごすのが一般的ですが、友人たちと真夜中過ぎまで、年越しパーティーで盛り上がる人も。年が変わる真夜中に上がる大花火と共に、シャンパンの栓をポンッと抜いて、「ハッピー・ニュー・イヤー!」と乾杯です。
ハワイの新年を飾る花火の中でも、最も多くの人々が目にするのが、ワイキキ沖の海から打ち上げられるもの。観光客に加え、地元の人々もワイキキのビーチに集まって、花火のショーを楽しみます。花火が見えるホテルの部屋やレストランの席、またはクルーズを相当早めに予約して、ゆったりと花火と食事を楽しむ…という過ごし方もあります。
新たな年の始まりを賑やかに迎える…こういった過ごし方は、アメリカ本土でも広く行われていることですので、「アメリカ流の年越し」と言えるかもしれません。一方、ハワイは1800年代中頃以降、さとうきびプランテーションの労働者などとして移民が多く集まった地でもあることから、様々な国の文化が受け継がれ、それが現代のハワイの年末年始を多彩に彩っています。日系人であれば、日本同様に年越しそばを用意するご家庭も。お節料理の準備についても、ハワイでは材料が手に入りやすく、きんとんや黒豆なども、出来上がった状態で販売されています。
年末に見られる行列の先にあるものは…
そして何より、新年を迎えるにあたって、人々が行列を作って手に入れようとするものがあります。それは、マグロ!お刺身用のマグロです。
お正月にマグロを食べるという習慣は、プランテーション時代の日本人移民がハワイに持ち込んだもので、「1年に一度のハレの日を、普段はめったに食べられないマグロのお刺身で祝いたい」という思いから、始まったものです。この習慣は、生魚を食べる文化を持つハワイアンにも受け入れられ、今や日系人のみならず、様々な民族的背景を持つ人々が、年末にマグロを買い求めます。
大晦日当日は…
1月1日は祝日となりますが、12月31日は、普通に仕事に行く人も多いハワイ。会社やお店によっては、従業員の人々が大晦日を家族や友人と過ごせるよう、少し早めにクローズする所も。そして、真夜中に上がる花火を楽しみに待ちながら、ローストビーフやカニなど、ちょっと特別なディナーを用意したり、年越しそばを食べたりと、家族に代々伝わる方法で、各々が大晦日の夜を過ごします。中国系の人々を中心に、邪気を払い、幸運を呼び込むために爆竹を鳴らす習慣もありますので、ハワイの大晦日はどこも賑やか!除夜の鐘の音が遠くまで響く、日本の静かな年越しとは様相がかなり違いますね。多文化が共存するハワイならではの大晦日を、人々は大いに楽しんでいます。
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